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【制作について】

 生活する中で出会った物事、人間、風景を元に、画面上に記録するようにして制作しています。取り扱うモチーフは個人の思い入れや、滞在した時間と関係なく、一つの存在した事実として画面上に取り入れています。それは、画面上で存在したそれぞれの記憶を新しく体験する為に行っています。それぞれの断片の記号を画面上で再構築することで、人と生活する環境との距離を別の形で見つめていけるのではないかと思います。

【画面・素材について】

 画面上に描かれるモチーフは、具体的なものと曖昧な輪郭なものがあり、時に抽象化して画面上に取り入れています。それは、同じ記憶という概念の中で互いに行き来出来るような存在でありたいと思うからです。物事の捉え方には様々な側面があり、個人の良し悪しとは関係なく、存在する事実として受け入れられるゆるさを画面上で表現出来る様にすることを中心にしています。

 画面上に塗布されているスプレーは、画面上の中にある空気のメタファーです。画面上の中に存在する空気や湿度をスプレーの粒子に置き換えることで、描かれるという二次元のやり取りから、絵の具やとスプレーの粒子という物質の記録として残る三次元のやり取りに繋がります。この様な方法をとることで、画面でありモノである絵画という存在に私なりに向き合えるのではないかと思います。

Statement: 概要
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